ACME Designer Interview - Wicker Lamp 2nd編 -
2014年のリリース以降、ACME定番ペンダント・ランプとして、
長く支持されてきたWicker Lampが、この春リニューアルを施し、
Wicker Lamp 2ndとして生まれ変わった。
安定した販売実績を誇るプロダクトに手を入れた真意を、担当デザイナー 田中健一郎氏に聞いた。
― Wicker Lampはどういった照明ですか?デザインの立ち上がりを教えてください。
田中:デザインは買い付けたヴィンテージのペンダント・ランプを基にしていて。商品化した1stモデルと違って、買い付けたものは3灯タイプで小振り。その1灯を型取って、一般家庭用にデザインしたんですよ。
Wicker Lampは、シェードがラタンの編み込みで形成しているから、明かりを灯すとラタンの隙間から光と影を生み出して、空間に陰影をデザインする様になっている。そこが特徴です。
― 1stモデルはその特徴の魅力もあり長く人気がありました。今回、なぜリニューアルに至ったのでしょうか?
田中:リニューアルは去年思い立ったんだけど、それは自粛ムードがあって。意識的に自然素材に向いていったんですよね。
それで、以前のモデルは籐の素材感が全面的に出たナチュラル感の強いデザインだった、オリエンタル過ぎた、というのもあって。
今回はマテリアルの追加とフォルムを変更することによって、プロダクト自体のデザイン力を高める目的がありました。
― デザイン力を高めるとは、具体的にはどういったところですか?
田中:今回のリニューアルで、モダンなイメージになるようにシェードのフォルムを球体に近づけて、木製家具との相性も増すように木製パーツを加えました。
ラタン+ウッドのマテリアルミックスは60年代のアメリカ西海岸で流行ったマテリアル使いの一つで、ヴィンテージ調、モダンテイスト、オリエンタルな雰囲気とか、様々なスタイルの空間に馴染むデザイン。そこを狙ったわけです。
1st MODEL / 2014
2nd MODEL / 2021
― 調和が図れた素材の組み合わせは雰囲気が出ますよね。
Wicker Lampのメインとなる、ラタン素材の魅力をどう捉えていますか?
田中:ラタンの魅力は、明かりを灯すとラタン自体の色味が変化して、温かみのある素材感に変化する。そこがまず魅力で、あと、時間の経過と共に少しずつ味わい深い色合いに変化するのもいい。
加えると、Wicker Lampは職人がひとつひとつ丁寧にラタンを編み込んで成型しているから、一目で手仕事感が感じられるプロダクトです。
― 愛着が湧いてくる様な魅力を持つWicker Lamp。
田中さんがイメージするWicker Lamp 2ndのある風景 はどのような画になりますか?
田中:買い付けで訪れたカリフォルニアで、朝イチ、オープンと同時に入った海岸沿いのコーヒーショップ。カウンターの上に整然と並んだランプ。その風景が印象にあります。
― おだやかで大切な日常が感じられるイメージですね。
最後に、リニューアルしたWicker Lamp 2ndを気に入られた方、既に1stモデルを使っている方に、お部屋への取り入れ方、合わせ方、配置替えの提案を教えてください。
田中:落ち着いた明るさのランプなので、寝室のおやすみ前の明かりや、リビングなどのくつろぎ空間にお勧めしたいです。
または、ダイニングテーブルの上やリビングシーンの中心などのくつろぎ空間では、市販のダクトレールを使って、二灯吊り下げる合わせ方もバランスが取れます。
それと、飲食店などの商業空間で多灯吊りすることもお勧め。
オレンジ色の柔らかい明かりにより、空間全体が心地よい雰囲気になるでしょう。
つくり手の想いが詰り、デザインされた灯りを、ぜひお愉しみください。
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