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《Desiner interview》ÉDIFICE × MARKAWEAR

  • エディフィスでは2021SSシーズンから始めてお取り扱いするブランド” MARKAWARE”。

    今回はそのデザイナーを務めるマーカウェアの石川俊介氏にブランドに対する想いや洋服作りの背景について伺いました。

  • ― 本日はよろしくお願いします。石川さんの素材へのこだわりを物凄く感じるのですが、まずこちらのアトリエにお邪魔してぱっと見て素敵だなと思ったこちらの生地について教えて下さい!

  • 石川氏:「よろしくお願いします。これはアマゾンジャングルコットンと呼んでる綿から作っています。よく市場で出回っている”超長綿”っていうのは元々ペルーが原糸なんです。
    ペルーから世界を渡りシーアイランドコットンやエジプトコットン、スーピマコットンなどが生まれたんですよね。
    昔からコットンっていうのはいろんな色があるんです。
    ブラウンコットン、グリーンコットン、一番希少性の高いパープルコットンなど。
    昔の人はいろんな柄の織物を作っていたんですよ。

    それが1930年代頃にペルー政府から白以外のコットンは育てないようにと要請があり、徐々に商業価値の低いカラードコットンが無くなっていったという背景があるんです。
    そこから月日が経ち、1970年代にもう一回カラードコットンを復活させようと立ち上がった人たちが、種から探し栽培し始めたのがペルー東部アマゾン川最上流部のジャングルの中だったんですよ。
    故にジャングルコットンと呼ばれています。

  • ― 詳しくお伝えしていただきありがとうございました。
    コットンと言ってもかなり多くの種類がありますよね。

  • 石川氏:「いま注目されているオーガニックコットンって育てるのにいくつか弊害があるんですよ。
    例えば水を大量に使用したり、農薬を使ったりなど。
    ただこのコットンは山の奥地で育てているので雨水しか使わないです。
    農薬や肥料も使わない。まさに自然の恵みだけで作られた有色綿なんですよ。

    有色綿って繊維が短くて生地にするのって難しいんですけど、なんとか現地で糸にしてから日本に持ち帰り、綿織物として盛んな岡山県にて、生地にして洋服に落とし込むようにしました。」

  • ― こういう話って洋服買うときに中々聞かないので勉強になります。自分の足で現地まで行って探すところがまた凄いですよね。」

  • 石川氏:「何でそういうことをやり始めたかっていう話が聞きたいですよね?笑」

  • ー すいません、冒頭から生地の話に夢中になってしまいまして。笑
    お願いします。

  • 石川氏:「はい、元々洋服作りを初めた頃から日本製にこだわってやってました。
    そこから2013年洋服以外のことでコーヒーとチョコレートのお店をオープンしたんですよ。
    基本的にフェアトレードのカカオを取り扱いしたり、輸入先であるコロンビアの現地の支援など生産背景を大事に運営していました。

    ただふとそれを洋服に置き換えて考えたときに、自分自身何もやってないと気づきました。
    日本の産地が徐々に衰退していく中で、少しでも産地の工場などの名前をオープンにしたり、微力ですけど何か役に立てないかなとはずっと思っていました。

    でも僕自身、原材料のこと何も分かっていなく、そこが一番問題でもあるのに着手していないことにもどかしさを感じました。

  • 洋服を通してまず出来ることをしようと思って、マーカウェアの商品に下げ札で産地や生地の情報をしっかり載せてお客様に情報を発信しようと考えました。そういう取り組みをしていくうちに、原材料のことをもっと知りたいという気持ちが強くなりました。ただ色々周りの方に話を聞くんですが、内容が物凄く不透明なんですよ。笑」

  • ― どういうことですか??

  • 石川氏:「自分でもよく分からないんですよ。色々問題はあるんですが、一番は日本人が実際に海外の現地に行って、何か一緒に取り組むということが少なくなってしまったっていうのも原因だと思うんですよ。
    だから原材料のことや生産背景のことは現地で聞いた方が早いなと思って自分の足で見にいく旅にでたのがきっかけでした。

    最初は農園を見せてもらったり、生産者の声を聞いていたんですが、徐々に自分がイメージしている洋服の原材料を自分で探すということを始めて今にいたる感じですかね。」

  • ― 洋服に対する熱をすごく感じますね。笑
    原材料に目を向けて現地に入って洋服作りをするデザイナーさんって始めて出会いました。
    そこのバイタリティの高さは石川さんの良さでもありますよね。

  • 石川氏:「洋服だけではなくて食から学ぶことは多いですよ。
    でも食の世界で働いている人ってこういうこと当たり前にやってますよ。

    例えばお寿司屋さんだと実際に港まで行って、漁師さんに話を聞いて魚の情報を聞いたり、その場でお店で出している料理を振る舞って、あなたが獲ってくれた魚はこういう風にお店で提供してますっていうことを共有して、より良い漁業をしてもらうなど意識の共有をしているんですよ。」

  • ― なるほど。
    そういった一貫性のある取り組みは大切ですよね。
    話は戻るんですが、石川さんのトレーサビリティの取り組みすごいなと思っていて、やはり他のブランドさんとかだとあまり詳しく工場や原材料の情報公開ってしていないと思うんですよね。
    競合他社だとネタバレされたくないから隠すイメージがあるんですが、石川さんは真摯にモノづくりに一貫性を持って取り組んでますよね。

  • 石川氏:「そうですね。昨今だといろんなブランドでトレーサビリティの取り組みって増えてきていますよね。でも僕自身、マーカウェアのブランドを立ち上げた当初から工場とのコラボーレーションブランドをやりたかったんですよ。当たり前ですけど、デザインや販売はぼくらがやってますが、作っているのは工場の方たちなので、そういった方の少しでも支援が出来たらなと思っていました。

    そういった経緯もあってトレーサビリティの取り組みをすることで、実際に商品を見た方が、工場や生産者に目を向けて、また違ったかたちで作り手にオファーがきたら嬉しいなと思ってブランドをやってますね。」

  • ― あらためて人との繋がりからこういった洋服を世に送り出しているブランドの重要性や背景を知る機会になりました。やっぱりデザインの話は良く聞くことはありますが、どういう想いで洋服が作られているのかというストーリーはなかなか聞けないので、とても貴重な体験が出来ました。
    本日はありがとうございました。

  • 石川氏:「本日はありがとうございました。」

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    是非今後もお楽しみに。