【PULP】MA-1 現代版解体新書
こんにちは、PULPブログの読者様いつもありがとうございます!
PULP マーチャンダイザーの瀬川です。
今回ご紹介するのは、今改めてご提案したいあのメンズアイテム定番品です。
ミリタリーアイテムの象徴ともいえる【MA-1】です!
もしかしたら、古着や現行品でお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そんな過去にリアルに軍支給されていた男らしいアイテムを、2020年になって各ブランドがアップデートさせ提案しています。
まずは歴史を振り返ってみましょう!
MA-1 とは?
正式名称は「ジャケット・フライヤーズ・男性用インターメディエートタイプMA-1」。
フライトジャケットの一種で、
アメリカ軍における軍用品規格番号はMIL-J-8279からMIL-J-8279Gまでの8つあります。
アルファ・インダストリーズ製のものが有名ですよね。
軍用機の多くがプロペラ機からジェット機に移行するに従って飛行高度も高くなり、フライトジャケットに付着した水分が氷結して乗組員の活動の妨げになることが増えてきました。
それまでの革製のものではなく、この頃にナイロン製のフライトジャケットが考案されました。
1950年代初頭に、アメリカ空軍が開発したのが、このMA-1型フライトジャケットです(その原型はB-15型と言われています)。
狭い軍用機内で様々な機材や機器にひっかからないよう、極めてシンプルな外見で作られていることも、現代ファッションで取り入れやすい点です。
またこれも有名なお話ですが、後ろ身頃の丈が前身頃より短くなるようにされている点にも特徴的です。
航空機のシートに座った際に、尻と腰の間に生地が挟み込まれないためで、1stタイプから始まり、5回目の改良で生まれたDタイプではリバーシブルに変化。
外側はセージ・グリーンというくすんだ緑色になっている。 内側はインディアン・オレンジというエマージェンシーカラーが採用されています。
脱出または墜落した場合、ジャケットを裏返して着用し、救出部隊に発見されやすくするためです。
インターミディエイトゾーン用、すなわち10℃から-10℃の気温で着用されることを想定し、フライトジャケットだがグランドクルーの防寒用ジャンパーとしても使用されていた時代もあります。
縫製は極端に目の詰まった縫製が縫い目に奥のシワ(パッカリング手法)を生み出し、このシワがインナーライナーを固定するとともに保温効果も出しています。
斜めにカットされたハンドウォーマー、上腕部にシガーポケットとペンホルダーを装備するなど独特のデザインになっていて、現代のファッションでは漢ゴコロがくすぐられるディテールとなっています。
され、ここからは2020年に各ブランドから提案されているMA-1を見ていきましょう!
FACETASM BOMBER JACKET ¥68,000+tax
FACETASMの新作からMA-1型のボンバージャケットが到着。
原型のミリタリーを彷彿させながらも、ファッション性溢れるフロントデザインに昇華されています。
リブの長さ、アームの弧を描く角度、パッカリング手法など本来あるべき姿を作り込み、デザインされています。
現代版ということもあり、前後の着丈の差は無く、一般的なブルゾン同等に着て頂けます。
また裾口のストラップや、首回りについている留め具で止めていただき、ZIPで密閉すれば、かなりの保温性を実現。
これなら、ファッションを楽しみながら、寒い冬も越せそうですね!
Y-3 M CL BOMBER ¥70,000+tax
Y-3からもMA-1型が入荷しています。
モードな要素をうまく取り入れたブルゾン。
裾口のリブが消滅していたり、ファスナーの引き手が限りなく細身のものに変更されていて、かなりミニマルなデザインとなっています。
ルーズフィットなシルエットですが、古着のようなボリューム感がない膨らみのため、すっきり着て頂けます。
それじゃあ寒いの?ってことになりますよね。
大丈夫です!
こちらの商品の中綿がダウンジャケットよりも暖かいとされている【PRIMALOFT(プリマロフト)】を採用しています。
〜プリマロフトとは?〜
アメリカ国軍の要請を受けたALBANY社が開発した、羽毛に代わる画期的な超微細マイクロファイバー素材です。プリマロフト®は羽毛のように軽くて暖かい保温性と柔軟性を発揮するだけではなく、羽毛にはない撥水性も発揮。それまでにはない画期的な機能性(断熱・防寒テクノロジー)と、どんな環境でも使える高い実用性を兼ね備えた画期的な人工羽毛として誕生しました。
米国陸軍・海軍の寒冷地用防寒着に採用されていたプリマロフト®は、「保温性」、「軽量性」、「撥水性」、「柔軟性」、「通気性」、「収納性」が高く評価され、高級グースダウンの代替素材として、ダウンジャケット・寝袋・寝具・枕などさまざまな分野に広がりました。
SELFMADE DECONSTRUCTED BOMBER JACKET
PERKSANDMINI GESTURE BOMBER JACKET
それぞれのブランドのデザイナーが、様々な解釈で表現するMA-1。
アイテムによっては、ミリタリーや古着ベースなのに、その原型が全くないアイテムも、昨今増えてきています。
メンズアイテムの象徴でもあるMA-1は、現代でも人気を博しており、やはりどこか原型を彷彿させる男臭いディテールが潜んでいます。
是非店頭で、肉眼でこの味わい深いアイテムをご覧ください。