MEDICALの洋服における解釈を
今回はJ.S.homestead新作のMEDICAL PANTSについてお話しさせていただければと思います。
MEDICAL PANTS。
そのワードだけで手術着のような素材感で作られていることくらいはなんとなく想像がつきますが、
結局なにがいいのか、どのあたりがカッコいいのか。
そのあたりはあまり述べられていないのではないでしょうか。
今期は以前ご紹介させていたALTERシリーズのような、
生成りやベージュのチノやスラックスを発売しているブランドやショップが多く、
もちろんトレンドの一つと言っていいでしょう。
ただ、それだけでこのシーズンを過ごすのは少し味気なく感じていました。
私自身毎年暑いシーズンには、
トレンドとは別に、ナイロンのシャリ感のあるものを好んで履いてしまいがちではあったのですが、
そのほとんどがアウトドアものでした。
もちろんそれはそれでカッコいいのですが、
もう少し広い解釈ができるものがあると暑いシーズンをストレスなく過ごせるのではないかと考えていました。
今回のMEDICAL PANTSはまさにそんな願いを叶えてくれる一本になっているのではないかと思います。
カラーリングも豊富ですので、順にご紹介いたします。
私の個人的な解釈と共にお付き合いください。
ミリタリーヴィンテージの市場で、
"ホスピタルミリタリー"というワードを時々目にすることがあります。
軍に所属する医療従事者のものであったり、負傷した兵士が施設内で着用するウェアを指すことが多いですが、
今回のMEDICAL PANTSも傷病兵のために貸し出されたものがベースとなっています。
ミリタリーと紐付くだけで、
不思議と取り入れやすい印象を受ける方も多いのではないでしょうか。
特にカーキであれば、ファティーグパンツを履くイメージで
男らしいスタイルに持っていくのも良い雰囲気。
また、綿62%ナイロン38%の生地は非常に軽く動きやすいため、
一味違ったスタイリングに見えてきますね。
次はグレーを。
個人的にはこのカラーに1番それらしさ、ホスピタルウェア感を感じます。
見え方も涼しげでそれでいて洗練された雰囲気も感じられるグレーは
ワントーンで統一感のあるスタイリングが気分です。
シューズや小物も統一してしまって、
それがミリタリーなのかアウトドアなのか、はたまたストリートなのか。
そういったジャンルやカルチャーの掛け合わせを楽しむのも
非常におもしろいところかと。
お次は面白いカラーを。
暑い夏。
このシーズンにしか色物は着ないという人も多いのではないでしょうか。
レディースでは近年、
色物のボトムを履いている方は珍しくありませんが、
メンズはとなると、
柄はあっても、単色でカラーものは案外少ないのではないかと感じます。
とはいえあまりに派手だと逆に着るタイミングを伺ってしまいそうですが、
今回のグリーンは、
パンチはありつつやりすぎないカラー。
他のカラーでのミリタリーのイメージとは違い、
ルールに縛られない現代的なファッション文化を感じさせます。
履く人でガラリと雰囲気が変わる色。
ストリートやスケートのイメージに近づけていただくのも、
綺麗なスタイリングの外しとして使っていただくのも良い雰囲気だと思います。
ベージュ、ブラックのご用意もございます。
どちらもあえてワントーンでまとめましたが、
ナイロン混の素材感と相まって、ワントーンでも奥行きのあるスタイリングになっています。
ベージュは今期らしく、どこか品のある表情に、
ブラックは洗練されつつ、機動力を感じるような動きのある一本になっています。
汎用性が高いこの2つのカラー。
朝服を選ぶ時、なんとなく手に取って頻繁に履いてしまうデイリーなパンツが
結果的にこのMEDICAL PANTSだった。
なんていうのも、
それはそれでその方自身のライフスタイル。
カッコよさを感じずにはいられません。
いかがでしょうか。
ジャンル、背景、文化。
洋服やスタイリングを選ぶ際、そんなことも考えながらなどと、
毎回毎回綴ってしまっているのですが、
今回のMEDICAL PANTSは、
選ぶカラーと掛け合わせ次第で、色んな表情を見せるボトムになっています。
暑くなってきた近頃、ストレスから解放されるこの一本と共に過ごしてはいかがでしょうか。
もちろん二本でも、、いいと思います。