シグネットリングのすヽめ
"知られざるシグネットリングの魅力"
WORLDLY-WISEでは数多くのVINTAGEジュエリーを取り扱っていますが、ジュエリーにおける歴史的な背景が最も古いとされているのが今回ご紹介させていただくシグネットリングです。その歴史は古く、紀元前およそ3500年前の古代エジプトにまで遡るとも(あまりピンときませんが。。。)現代では"紳士の指輪"とも呼ばれ、その芸術性の高さから世界中の多くのファッショニスタが愛用しており、国内でもファッション関係者を中心にお洒落アイテムとして高い注目を集めています。
そもそもシグネットリングとは・・・
シグネット(signet)とは認印、印鑑、捺印などの意味であることからも分かるように、印章や紋章を彫刻し、署名にも使用していたリングの事を言います。もともとは貴族のみが所有できる、“身分証明”の代わりでもあったことで知られ、ファッションというよりは身に付ける者の富や権力の象徴、誇りとしての側面が主であったようです。またかつては法的な文書などで、自身が書いたものだと示すため封蝋する際にこのリングを判子(印)として用いていたようです。
では早速、お取り扱い商品のご紹介。
アラベスクがきれいに彫金装飾されたスターリングシルバー製(シルバー925)のシグネットリング。全てイギリス生産のものになります。アラベスクとはつる草が絡み合う模様で、西洋では古代ギリシア・ローマの時代から美術品やアクセサリーのモチーフとして愛されてきました。絡み合い伸びていくつる草の様子は強い生命力の象徴です。
こちらは9ct Gold(9金)のイエローゴールドを使用したシグネットリング。同様にイギリス生産のものです。印台もオーバル(楕円)からスクエア(四角)、オクタゴン(八角)と幅広く、イニシャルやアラベスク等が彫金装飾された上品なアイテム。ちなみにイギリスでは英国連邦内のロイヤルファミリーの調度品やジュエリーに9金が使用されている為、王室御用達のRoyal GoldやBritish Gold
と別の呼び名でも親しまれています。
イギリスで製作された金銀製品には「ホールマーク」と呼ばれる全5種類の刻印が打たれ、生産者・品質保証・純度・検室所所在地・年代が一目でわかるようになっています。上の写真のリングだと左からA&Co=A&Co社(工房)、9と375=9ct Gold(375は1000分率による金純度)、見にくいですが横向きの錨(アンカー)=バーミンガム検室所、大文字のT=1968年製と識別出来ます。イギリスのホールマークは世界で最も信用度の高い刻印として知られています。
主張しすぎない小ぶりなサイズ感のため、いやらしさはほとんどなく、装いにラグジュアリーな雰囲気を加えてくれます。英国文化が好きな方にはたまらない逸品ですね。
こちらの印象的なリングは、独特の美しい輝きを放つヘマタイトストーンに西洋では強さの象徴とされるローマソルジャーの横顔を刻印したシグネットリングです。ヘマタイトは古代より戦場へ行く兵士がお守りとして身に着けると生還できるとされ、男性向けのリングに長く使用されてきた石の一つ。UPで見てみましょう。
インタリオと言われる沈み彫りの技法で、形状を転写するために石の平面を掘り下げて模様を出しています。深く彫り込まれた細かく立体的なインタリオは手彫りでしか表現できない存在感があります。
最後はこちら、雰囲気抜群なブラックオニキス×イエローゴールドのシグネットリング。オニキスは古くから魔除けの石として有名です。騎馬したローマソルジャーが珍しいインタリオリングやボリューム感と曲線美が特徴的なスクエアフォルムのもの、印台からストーンにかけて4つ爪で固定された繊細なイニシャルリングなど魅力的なリングをご用意。
皆さんならどちらを選びますか。ご紹介したシグネットリングは全てVINTAGE品のため一点物です。また上下数号程度であればサイズ調整も承れます。年々希少性も高くなっていっており、こだわりや個性を存分に演出できるおすすめのジュエリーです。
最後までご覧いただきありがとうございました。