大人のためのファッション用語辞典 vol.009 カシミヤ
なめらかさも、暖かさも。カシミヤを知る。
秋冬のニットやストール、コートに使われるカシミヤ。軽くて暖かく、なめらかな肌触りが魅力の高級素材です。では、一般的なウールとは何が違うのでしょうか。なぜ高価なのか、品質はどう見分けるのか。素材の特徴から選び方、お手入れまで、カシミヤの基本を解説します。
Q. そもそもカシミヤとは?
A. カシミヤは、カシミヤヤギの細く柔らかな産毛からつくられる天然繊維です。
カシミヤヤギの毛には、外側を覆う比較的太い毛と、内側に生える細く柔らかな毛があります。衣料品に使われるカシミヤは、主にこの内側の産毛を選り分けたもの。繊維の細さが、なめらかな肌触りや軽やかな着心地につながっています。ニットやストール、コートなど、肌触りと保温性を重視するアイテムに使われています。
Q. カシミヤとウールの違いは?
A. カシミヤはカシミヤヤギ、一般的なウールは主に羊の毛を原料とし、繊維の細さや風合いが異なります。
カシミヤは、しっとりとなめらかな肌触りと軽さが特徴。一方、ウールは羊の品種や繊維の種類によって風合いが幅広く、弾力性を生かしたニットやコートなど、さまざまな製品に使われています。どちらが優れているということではなく、求める着心地や用途によって選ぶことが大切です。柔らかさや軽さを重視するならカシミヤ、素材の種類や価格帯の選択肢を広く持ちたいならウールも候補になります。
Q. カシミヤはなぜ高価なの?
A. 細く柔らかな産毛が限られており、選別や加工にも手間がかかるためです。
カシミヤヤギの毛すべてが、衣料品に適したカシミヤになるわけではありません。外側の太い毛などを取り除き、細く柔らかな繊維を選り分ける工程が必要です。原料として利用できる産毛の量が限られることも、価格に影響します。ただし、価格が高ければ必ず品質がよいとは限りません。原料の品質に加え、糸のつくり方や編み方、製品の仕立てなども、着心地や耐久性を左右します。
Q. カシミヤのお手入れ方法は?
A. 着用後は休ませ、洗濯や保管は製品の表示に従うことが基本です。
カシミヤのニットは、着用時の摩擦によって毛羽立ちや毛玉が生じることがあります。着用後は軽く毛並みを整え、風通しのよい場所で休ませましょう。毛玉ができた場合は、無理に引っ張らず、専用の道具などで丁寧に取り除きます。洗濯方法は製品によって異なり、家庭で洗えるものもあれば、クリーニングが適しているものもあります。水洗いによる縮みや型崩れを防ぐためにも、洗濯表示を確認してからお手入れすることが大切です。保管時は汚れや湿気を避け、虫食い対策も忘れずに。
RECOMMENDED ITEMS
カシミヤ100%のアイテムはもちろん、カシミヤ混のニットなど、手に取りやすい価格帯のアイテムもピックアップ。カシミヤならではの柔らかな風合いを、日々の装いに取り入れてみてください。
■カシミヤを選ぶということ
カシミヤの魅力は、ただ高級な素材であることだけではありません。軽さや肌触り、暖かさといった特徴を知ることで、自分が服に求めるものも見えてきます。素材の名前だけで選ぶのではなく、混用率や仕立て、お手入れのしやすさにも目を向ける。そうすることで、長く付き合える一着に出会いやすくなります。