伝統の街・京都の、ちょっと新しい旅。

“京都といえば伝統”だったのは、いまはむかし。むしろ近年は、喫茶文化のいしずえを築いた珈琲専門店の新しい業態や、若手アーティストを果敢に起用するアートギャラリー、古家をうまく活用したワインスタンドといった、盤石の文化や土壌に支えられてこその自由で型破りな発想が生きる新しい名所があちこちに。

伝統を重んじながら、でもがんじがらめにならない京都の街は、いつも懐かしくて、いつも新鮮で、なんどでも、また足を運びたくなってしまいます。

Photo_Syohei Matsubara
Promotion_Daichi Katsura
Model_Renta Iwata
Coordination_Tetsuya Hayashi
Text_Masahiro Kosaka【CORNELL】
Edit_Ryotaro Miyazaki

京都旅のおともに選んだのは、BIRKENSTOCKの定番モデル・RamsesにEDIFICEが別注をかけた新作「Ramses Big buckle ED/IE」。アッパーにはガラスレザーを、フットベッドには本革のブラックレザーをあしらい、存在感のあるバックルで飾りつけた、シックで高級感のある1足です。

Tops:B.Washable Big Knit Tee
¥18,700 tax incl.

Pants:Li/Vis POPLIN WIDE EASY PT
¥17,600 tax incl.

Sandals:BIRKENSTOCK for
ÉDIFICE/IÉNA “Ramses Big buckle”
¥22,000 tax incl.

旅の玄関口としてチェックインしたAce Hotel Kyotoは、大正時代に建てられた由緒ある建物を改築し、新しく生まれ変わった複合施設・新風館に併設され、和洋の意匠がとけあう空間演出、カジュアルで創意に満ちた飲食サービスや企画イベントなども見どころです。

東西南北に広く、しかもどの方角にも独特の文化や有名スポットがある京都を巡るなら、地元の空気を肌身に感じながら、気になるスポットにはさっと立ち寄れるよう、フットワークはできるだけ軽く。たとえば、肩肘張らない着心地のニットTシャツに、同じくイージーな穿き心地が特徴で、どことなく和の雰囲気がただようワイドパンツを合わせたご近所スタイルで。

また、Ace Hotel Kyotoのレンタサイクルサービスを利用するのも手。tokyobike製の特注フレームは、福井県鯖江市で200年にわたる歴史をもつ漆琳堂による漆塗りがほどこされていて、風情を感じるこっくりとした色味は、サンダルのガラスレザーともマッチします。

サンダルといえどトングスタイルなので、足ずれしにくく、自転車に乗るときも快適です。

Information

Ace Hotel Kyoto

京都府京都市中京区車屋町245-2 新風館内 
tel:075-229-9000 

@acehotelkyoto

Tops:B.Washable Big Knit Tee
¥18,700 tax incl.

Pants:Li/Vis POPLIN WIDE EASY PT
¥17,600 tax incl.

Sandals:BIRKENSTOCK for
ÉDIFICE/IÉNA “Ramses Big buckle”
¥22,000 tax incl.

2020年には「OGAWA COFFEE LABORATORY」を東京にオープンしたことで大きく話題になった、小川珈琲。その創業の地が京都であることを、ご存知のひとも、そうでないひとも、いちどは訪れてほしいのが小川珈琲 堺町錦店です。

近年はマイクロロースターやスタンドの激戦区というイメージも強い京都ですが、そうした新しい珈琲文化がすくすくと育つ土壌をつくってきたのは、まぎれもなく、小川珈琲のようないにしえの珈琲文化。

昭和27年に生まれた小川珈琲が、創業70年の節目であたる2022年、“100年先も続く店”を掲げ開業したのが、ここ堺町錦店です。

木材とモルタルで構成された開放的なエントランスも見応えたっぷりですが、とりわけこの時期気持ちがいいのは、朝のしっとりと冷たい空気を堪能できる坪庭。静岡県天城山から持ってきた軽石と、33種類もの植物で彩られた空間に、陽の光が差し込む様子はどこか神聖で、朝からちょっとトクした気分。

そして、おまちかねのモーニングセット。京都産の小麦が使われた食パンは小川珈琲 堺町錦店のオリジナル。炭焼きなので、コーヒーのゆたかな苦味との相性もいわずもがな。東京世田谷区のドイツ製法ハムソーセージ店・ファインシュメッカーサイトウのじゃがいも入りソーセージも、炭火で調理した目玉焼きも、素材の贅を堪能できるシンプルな味つけです。

Information

小川珈琲 堺町錦店

京都府中京区堺町通 錦小路上る菊屋町
519-1 tel:075-748-1699 

@ogawacoffee_nishiki

Tops:Hedie.+ Geometric Pattern Shirt
¥29,700 tax incl.

Pants:BERNARD ZINS for ÉDIFICE
¥57,200 tax incl.

Sandals:BIRKENSTOCK for
ÉDIFICE/IÉNA “Ramses Big buckle”
¥22,000 tax incl.

なんど京都へ足を運んでも、ふと、また行きたくなってしまう。そのゆえんの最たるは、きっと点在する神社仏閣の存在。

立ち寄れば、ゆるやかな時間の流れに体が休まり、心もすっきりと洗われて、だから京都は、歩いても歩いても歩き疲れることがないのかも。

ここは東福寺。オープンカラーのシャツを選んだのは、なんとなくオープンマインドになれる気がしたから。ジオメトリックなパターンにチェーン柄が合わさったデザインも、東福寺のどの一角にもとけこみます。

じつは“奈良の寺”を意識し、京都でも最大規模の伽藍(がらん)を目指して建立されたという東福寺。

禅寺において日本最古で最大の国宝に指定される「三門」や、かつて高さ15mもある釈迦如来像がまつられていたという本堂、また作庭家・重森三玲の手がけた市松模様の庭園や白砂を敷き詰めた枯山水の庭など、広大な敷地内には見どころがたっぷりで、そのさきざきで違った表情が見られるのも東福寺の魅力です。

Information

東福寺

京都府京都市東山区本町15丁目778 
tel:075-561-0087 

@tofukuji_zen_temple

Tops:Hedie.+ Geometric Pattern Shirt
¥29,700 tax incl.

Pants:BERNARD ZINS for ÉDIFICE
¥57,200 tax incl.

Sandals:BIRKENSTOCK for
ÉDIFICE/IÉNA “Ramses Big buckle”
¥22,000 tax incl.

そして、東福寺のまわりにはさらに25もの塔頭寺院があり、ここ芬陀院(ふんだいん)もそのひとつ。水墨画で有名な雪舟等楊禅師によりつくられた庭園があることから、「雪舟寺」とも呼ばれているとか。

砂、苔、木、石……。切り替わっていく足元のテクスチャーと、とっぷりと深いガラスレザーの黒とのコントラストに見とれて、つい、足取りもゆるやかに。

Information

東福寺 芬陀院

京都府京都市東山区本町15丁目803 
tel:075-541-1761

Tops:T/É French Work Grandpa Shirt
¥25,300 tax incl.

Pants:T/É M47 Cargo Pants
¥29,700 tax incl.

Sandals:BIRKENSTOCK for
ÉDIFICE/IÉNA “Ramses Big buckle”
¥22,000 tax incl.

色も素材も揃えたストイックな上下も、サンダルを合わせれば、足元は軽快。大きなシルバーバックルが短めの裾から覗いて、ほんのり知的なムード。

大小さまざまなアートスポットがいたるところにあるのも、この街の特色です。珈琲、神社仏閣、ギャラリー、どれを軸にしても街巡りが成立してしまうということも、京都旅が愛されるゆえんでしょう。

この日立ち寄ったimura art galleryでは、現代版画を代表する作家のひとり・木村秀樹の企画展が開催されていました。

シルクスクリーンの技法を用いて水鳥のイメージを描いた「水鳥のシリーズ」をおよそ40年の時を経てふたたび制作するにあたり、新たに作家が選んだメディアは「青磁」でした。「青磁・水鳥」と、その作品写真のようなシルクスクリーン版画も多く展示されていました。

Information

imura art gallery

京都府左京区丸太町通川端東入東丸太町31 
tel:075-761-7372 

@imuraartgallery

夜は、2023年夏にオープンしたばかりのワインスタンド・SUMIへ。

ナチュラルワインとコーヒーを角打ちで楽しめるという一風変わったスタンドですが、ワインを専用のディスペンサーから自分で注ぐセルフサービスも大きな特徴です。

ワインは、どれも500円均一という明朗会計。購入した専用コインを入れるとディスペンサーからワインが出てくる仕組みは、大のオトナでも心おどることうけあいで、自分のペースでしっぽりと飲める居心地のよさはさることながら、きっと仲間たちと盛り上がれるはず。

茹でハムやフランスの郷土菓子、アイスクリームなど、夕食後にもちょうどいいつまみが揃っています。

2階は、ワインやクラフトジンなどが揃うショップになっていて、ここで買ったワインを1階で飲むことも可能。
そうして京都の街を縦横無尽に歩き巡っても、BIRKENSTOCKならではのフットベッドのおかげか、疲れ知らず。

明日はどこへ行こうかと、とっぷりと暗い夜を歩きながら、また新しい京都に想いを馳せて。

Information

SUMI

京都府京都市下京区木屋町通松原上る美濃屋町182-10 

@sumi.kyoto