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【レコードの日×Boice】 橋本徹さんインタビュー(前編)

2017.12.04

"Q.今回ベイクルーズグループが新たに展開するブランドであるBoiceのローンチにあたり、TRUNK(Hotel)でDJをプレイして頂きますが、ファッションと音楽はカルチャーとして深い結びつきがあると思います。ファッションと音楽の関係性について橋本さんはどのようにお考えでしょうか?
そうですね、もちろん強い結びつきがあると思いますし、ベイクルーズでもJOURNAL STANDARDなどの店舗で流れているBGMなどを聴いていてると、音楽好きの人がいるんだろうなという印象がありますよ。

Q.橋本さんにとって、ファッション的な意味でも影響を受けたミュージシャンはいらっしゃいますか?
今は昔と比べて自分の体型が変わってしまったので(笑)、憧れていたと言うことに少しためらいもありますが、ポール・ウェラーですね。彼と全く同じ格好をしようとしていたということではありませんが、あのようなスタイル、イギリス人が少しフランスを意識したようなファッションには惹かれましたね。逆もしかりで、OLD ENGLAND PARISの服はよく買ったり。

Q.橋本さんというと「渋谷系」というカルチャーの礎を築いた方という印象もありますが、仰られたスタイルはそのあたりにも繋がっているのでしょうか?
僕は、裏方のつもりなので渋谷系カルチャーを作ったと言われることには少し違和感はありますが、僕たちの周辺のシーンが温床になって90年代に渋谷系と言われるようになった人たちが活躍するようになっていったということですよね。その当時も、この音楽を好きな人はこういうファッションをしているというのはありまし た。アニエス・ベーのボーダーなんてその最たるものでしょうしね。僕がFree Soulを始めたのが94年春なんですが、渋谷系というシーンの中でも前半と後半のように分かれていて、Free Soul以降はジャミロクワイが出てきた影響などもあり、ベレー帽からニット帽に変わるというようなことがありましたから、そういったことを見ていてもファッションと音楽はリンクしているんだなと強く思いましたね。"


Q.橋本さんは、編集者やDJの他にもカフェやレストランの運営など多岐に渡ってご活躍されていらっしゃいますよね。そういった活動の根本はどういったことなのでしょうか?
最初は、基本的に自分が好きなものを周りと共有したいという思いから始まることが多いです。それが、次第に広がり、溢れていくことで幸せな環境に繋がっていくのかなと思っているので、センスの部分でもエモーショナルな部分でも、共感できる人が周りに増えたら良いなと思います。できるだけピースフルな方向でやってきましたし、これからもそれは変わらないと思いますね。

Q.そのような考え方はBoiceのコンセプトに通ずるところもあるかと思います。「共感」という部分では、SNSの登場によって加速的に広がっていったようにも思いますが、橋本さんが活動を始められた時代と今の時代では、「共感」に差があると思いますか?
共感がもたらす人間関係はもちろんプラスの部分が多いですし、その心の動き自体は理解できますが、最近は「いいね」をされることが目的になり過ぎてしまうことで、本当に言うべきことが言えなくなってしまうことがあるんじゃないかなとは思いますね。主客転倒してしまったら元も子もないですし、同調圧力のように、みんなが気に入りそうなものに一票を投じるというのは違うのかなとも思いますね。

Q.SNSなどテクノロジーの発達によって、人との繋がり方が変わってきていると思います。利便性がクローズアップされる一方で、コミュニティ同士の対立やタコ壷化のような側面もあるように感じます。音楽やファッションなどのカルチャーにとっては、消極的な要素だと思いますが、いかがでしょうか?
利便性という意味では、同好の士とは繋がりやすくなっていることはあるかもしれないですね。その一方で、現在のアメリカに象徴されるような分断ということも事実としてあるのだろうと思います。ただ、本当にセンスが良かったり、才能がある人はタコ壷からはみ出てくるだろうから、そういう意味ではそこまで悲観しているということはないですが、傾向としてはあるでしょうね。小さなコミュニティに染まって、幸せな時間を探していくっていうこともありなんでしょうけど、僕自身はいろんな感覚を持った人とも交わっていきたいと思いますね。大げさにいうわけではありませんが、心は常に開いている状態でいたいと思います。