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『彼女のスタート地点』vol.5 綱川禎子 | JOURNAL STANDARD

女優、モデル、アーティスト、スポーツ選手など…。各分野で活躍する女性のスタート地点とは? 活躍に至るまでの道のりやエピソードをスタート地点となる場所でインタビュー。 第5回目は、洋服の販売員、VMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)からフローリストへと転身した綱川禎子。 じつは、以前は花にまったく興味がなかったという彼女。 まったく違う業種への道をスタートしようと思ったきっかけや経緯、 この春移転リニューアルした自身のお店<whole (ホール)>について伺いました。

2019.06.26
JOURNAL STANDARD

女優、モデル、アーティスト、スポーツ選手など…。各分野で活躍する女性のスタート地点とは?
活躍に至るまでの道のりやエピソードをスタート地点となる場所でインタビュー。
第5回目は、洋服の販売員、VMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)からフローリストへと転身した綱川禎子。
じつは、以前は花にあまり興味がなかったという彼女。
まったく違う業種への道をスタートしようと思ったきっかけや経緯、
この春に移転・リニューアルした自身のお店<whole(ホール)>について伺いました。

ーー渋谷区・富ヶ谷にあるワインバー<TOMIGAYA CALME(トミガヤ カルム)>をスタート地点として選ばれましたが、その理由を教えてください。

ここは、2017年に<whole>という自分のお店をオープンした場所です。その前に<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS(リトル ショップ オブ フラワーズ)>という花屋で2年ほど働いており、その間に独立しようと決心したものの、すぐにお店を持つ予定はありませんでした。ところが、運よくオーナーの松本さんからお声がけいただき、富ヶ谷だと多くの人に見てもらえるチャンスがあるのではと思い、週末の昼間限定のお店をオープンしようと決めました。

ーー約6年間、販売員、VMDとして働いてからフローリストに転身。異業種へのチャレンジはとても勇気がいることだと思いますが、きっかけはなんだったのですか?

千駄ヶ谷の<ロンハーマン>で販売員、ディスプレイ(VMD)を担当していました。その間に結婚をし、夫からよく花をプレゼントしてもらって。だけど、わたしはそれほど花に興味がなく、すぐに枯らしてしまう日々…。でも、夫はなぜかまた買ってきてくれるという(笑)。「どうせ枯らしてしまうならドライフラワーにしよう!」と思って部屋に飾ったら、いつもと違う感情が生まれ、「花っていいな」と思えたのが最初のきっかけです。それから、歳を重ねていくうちに、自分自身に変化が欲しくなって。なにか新しいことに挑戦してみたいなと思って夫に相談したら、「花の仕事はどう? 色合わせが重要な洋服のディスプレイは花屋の仕事と似ているし、アパレルで学んだことも生かせそうじゃない?」とアドバイスをもらったんです。そして、ゆくゆくは美容師の夫と一緒にお店をつくりたいね…と話していくうちに、それってすごい素敵! と夢膨らんだ状態に。まだなにもはじまってなかったのに(笑)。それからも将来やりたいことが頭のなかでどんどん増えていって、ついには会社に相談することを決めたんです。

ーー素敵なきっかけ! そして、本当に素敵な旦那さま! 世の女性たちがうらやむエピソードですね。それから<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>へ転職を?

いえ、すぐに転職はしませんでした。<ロンハーマン>というお店が大好きでしたし、VMDの仕事を極めたいという気持ちもあったので…。でも、それを友人に話したところ、<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>を紹介してもらえて、インターンで週末だけ手伝わせていただけることになったんです。そこで実際にどこまでやる気があるのか、自分自身の気持ちを確認しようと思いました。

ーー平日は販売員、週末は花屋でのお手伝いと、なかなかハードだったのでは? 実際に働いてみて、どうでしたか?

28歳で花をはじめたのも遅い方だと思いますし、花屋は厳しくて辛いというイメージだけは漠然としてあって。だけど、もともと花や花屋についての知識が浅かった分、辛さや厳しさは意外にもすんなりと受け入れることができました。そして1年間働いた頃、自分がやってきたことが生かせる場所だと実感し、フローリストとして独立する目標が明確になったんです。それから<ロンハーマン>を退職して、次の1年はフルタイムで勤務することになりました。

ーー<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>で働くなかで得たものがたくさんありそうですね。

はい! 花屋としての基礎はすべてここで覚えました。とにかく忙しいお店だったので、実際にやりながら学んでいくシステムでしたが(笑)。花の種類も数えきれないほどあるので、仕入れ日にひとつひとつメモをして、水の量や手入れの仕方を営業の合間に覚えたりと、やるべきことが山のようにありました。でも、2店舗あるうちの1店舗を任せてもらえたことは嬉しかったですね。目標だった独立への自信にもつながった気がします。

ーー<whole>をオープンするにあたってこだわった部分を教えてください。

はじめは、たった2年の勤務経験でお店を出すこと自体が甘い考えで、続けるのが難しいかもしれない、オーダーも入らないのでは…という不安だらけで。どうやったらお客様に見てもらえるだろうかと考えたときに、ファッションの分野で培ってきたものを強みにしていこうと思ったんです。お客様のオーダーに合わせた花だけでなく、<whole>の世界観でもある、“カラフルよりは大人っぽくて少しシック、だけど遊び心もある”というセレクトに。また、ワインバーの一角を間借りした花屋も珍しいので、週末になると新鮮で可愛い花があふれるお店を目指しました。

ーーオープンしたときの反響はどうでしたか?

富ヶ谷という場所柄もあってか、お客様にはアパレル関係の人やファッション感度の高い人が多かったです。それと、オープン当初は友人たちにとても助けられました。特に美容師の知り合いがたくさん宣伝してくれて…。本当に感謝しきれません。

ーー実際に自分のお店を持つということの大変さ、難しさを感じたことはありましたか?

うーん…大変さよりも、ワクワクしながら準備をしていた気がします。苦労より、あれもこれもやりたいという気持ちが勝ったんでしょうね。オープンまでの準備期間が1ヶ月くらいありましたが、その頃は<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>も辞めていたので、きちんと向き合える時間がつくれたのがよかったのだと思います。

ーー大変だったことを忘れるくらいワクワクして楽しかったなんて、すごく前向きで素敵だと思います! そして、今年4月にはご夫婦の目標であった花屋と美容室が併設されたお店がオープンしましたね。おめでとうございます!

こだわりが強い2人でしたが、意外にも持っているイメージはかけ離れていなかったんです。お店を出すという目標を決めてからは、内装やスタッフのことなど、将来の話ばかりしていました。たまに喧嘩もしましたが、お店の話をする時間はとても楽しかったですね。そして、最終的にはお互いが満足するお店ができたと思います。

ーーフローリストになってよかったこと、嬉しかったことは?

やはり、たくさんのお客様が会いにきてくれることでしょうか。<whole>は今も変わらず金・土・日のみの販売で、平日はオーダーをいただいたものを製作しています。そのなかの6割がウェディング、あとはギフトやお祝い、展示会などの会場セッティング。ありがたいことに忙しくさせてもらっています。また、お任せでのオーダーが多くなったのも嬉しいですね。

ーーたくさんの花を見てきた綱川さんが一番好きな花はなんですか?

ずっと変わらず好きなのはチューリップです。季節や時期によってたくさんの種類の花が並びますが、チューリップだけでも種類や色はさまざま。いつかチューリップだけを置いた花屋ができたらいいなと思っています。

ーー今後のさらなる目標はありますか?

正直に言うと、今の時点での大きな目標はありません。お店をオープンさせることが一番の目標だったので、まずはそれを達成したことでお腹いっぱいで(笑)。これから2年、3年と経っても今の気持ちや夢に向かって努力したことを忘れず、この状態をキープしていきたいなと。多くは望まずに、着実に進んでいきたいです。

ーーでは、最後に綱川さんにとって“花”とは?

“自分の内面に秘めていた好きなもの”“自分の培ってきたものが生かせるもの”“わたしの人生を表現できるもの”でしょうか。花をもらって嫌な気持ちになる人はいないと思います。すごく夢があるし、気持ちを表すことができるし。でも、儚い。そんな、一筋縄ではいかないところも含めて大好きです。


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Photo_Ko-ta Shouji
Hair & Make-up_Yuko Aika(W)
Interview & Text_Kozue Takenaka

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Yoshiko Tsunakawa

綱川 禎子

人気フラワーショップ<whole>のオーナー。セレクトショップの販売・VMDの経験を経てフローリストに転身。富ヶ谷のワインバー<TOMIGAYA CALME>の一角に週末限定の花屋<whole>をオープン。2019年春、場所を代々木上原に移し、ヘアサロン<AWRY BY THE MANNER>の併設ショップとしてリニューアル。シックでありながら遊び心のつまったセンスあふれる世界観で、多くの女性たちを魅了している。

[Archives] -彼女のスタート地点-

vol.001 紗羅マリーのスタート地点

vol.002 甲田まひる(MAPPY)のスタート地点

vol.003 中田みのりのスタート地点

vol.004 渡邉みな(めがねちゃん)のスタート地点


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