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  3. 別注501を語る。メンズ4ブランドによる別注501®が完成!
  • ジーンズの代名詞として、世界中の老若男女に愛されている<リーバイス®>の501®が、今年で150周年を迎えます。そんなワールドスタンダードであるこの501®を<ジャーナルスタンダード>、<エディフィス>、<ジャーナルスタンダード レリューム>、そして<フォーワンセブン エディフィス>のメンズ4ブランドが合同で別注モデルを製作。今回は、このスペシャルモデルの製作に至った経緯から別注ポイントまでを、企画に携わったお二人に語っていただきました。501®に落とし込んだ彼らならではの“らしさ”とは?

    Photo _ Shuhei Nomachi
    Text & Edit _ Takashi Abe

    PROFILE
    鷹野徹

    鷹野徹

    JOURNAL STANDARD relume MEN’Sディレクター

    1977年生まれ、神奈川県出身。ショップスタッフ、店長、MDなどを経て、2021年より現職に。
    趣味は、ヴィンテージのバンダナや陶器の収集。愛息と野球をするのが、休日の楽しみ。

    PROFILE
    大瀧北斗

    大瀧北斗

    EDIFICE、417 EDIFICE バイヤー

    1984年生まれ、宮城県出身。EDIFICE仙台のオープニングスタッフとして入社。その後、バイヤー、MD、商品課マネージャーを歴任した後、現職に。趣味は、映画、音楽鑑賞、水泳、ランニング、食べ歩き。「休日は水泳をしたり、古着屋巡りをしたり、料理をしたりとのんびりしています」
    インスタグラム@hokuto_otaki

    僕たちならではの501®が完成しました(鷹野)

    ―まずは、今回リーバイス®の501®を別注することになった経緯を教えていただけますか。

    大瀧:<リーバイス®>の代表モデルである501®が今年で150周年ということを以前からリーバイ・ストラウス ジャパンのの方に聞いていたんです。それならぜひうちで別注をやらせていただけないかとご相談させていただいたところ、ご承諾いただき実現することになりました今から1年半くらい前のことですね。

    ―今回はブランド単独の取り組みではなく、メンズの4ブランドが合同で別注していますね。

    鷹野:はい。もちろん数字的な問題もありましたが、何よりも単独のブランドでやるより、合同で別注した方が盛り上がると思ったからです。<リーバイス®>に別注なんてそう簡単にはできませんし。そこで今回は<ジャーナルスタンダード>、<ジャーナルスタンダード レリューム>、<エディフィス>、そして<フォーワンセブン エディフィス>のメンズ4ブランドで取り組ませていただくことにしました。

    大瀧:こうやってメンズの複数のブランドで一緒に別注するのは、ベイクルーズではおそらく初めての試みじゃないですかね。

    ―501®を別注する上で、大変だったことはありますか?

    鷹野:やはり501®というモデルに対しては、誰しもが強いこだわりを持っているので、意見をまとめるのがとにかく大変でした(笑)。

    大瀧:単純にアメカジが好きな人もいれば、オーセンティックが好きな人もいますし、ブランドが変わればスタイルや好みも千差万別なので…。あとは別注だからといって、自由に変更できるわけでもないので、いかに可能な範囲で“ベイクルーズらしさ”を出すのか、という点には苦労しました。

    加工、サイズレンジ、そしてディテールに至るまでこだわりが詰まってます(大瀧)

    ―今回製作した501®の中で一番のポイントはなんでしょうか?

    鷹野:こだわりはたくさんありますが、まずはサイズ展開ですね。通常サイズに加えて、ウエスト40インチ(約101.6cm)と44インチ(約111.7cm)を製作しました。

    ―かなり大きなサイズですね。なぜそんなに大きなサイズを選ばれたのでしょうか?

    大瀧:先ほど言ったように、変更できる点が限られていたんですが、サイズは多少の融通がきくとお伺いし、通常のサイズに加えて、40インチと44インチを選ばせていただきました。ちなみに40インチと44インチのレングスは、どちらも26インチ(約66cm)のみです。

    ―かなり短いですね!

    鷹野:これだけ大きいサイズだとウエストが若干落ちるので、それをふまえてレングスは26インチにしました。僕自身も実際に穿いてみましたが、通常の501®と異なり、とても新鮮な印象でした。社内スタッフからの評判も上々です。

    ―サイジング以外で別注ならではのこだわりポイントはありますか?

    大瀧:白いバータック(棒状の止め縫いのこと)ですね。右ヒップポケットのポケット口の左側、ちょうど<リーバイス®>の赤タブが付いた上の所にあるバータックのみ、あえて白にしました。他のバータックはブルーなんですが、ここだけ白にしています。今回の別注では、あえてブランドネームやコーポレートネームを入れていないので、この白いバータックが一番わかりやすいディテールポイントかもしれません。

    鷹野:あとは501XXということで、タブの表記が全大文字になった通称・ビッグEを採用しています。その他、レザーパッチやトップボタン裏の脇部分にVステッチを入れるなど、通好みなディテールも取り入れています。

    ―さりげないこだわりも色々落とし込まれているんですね。

    大瀧:加工にも、かなりこだわりましたね。わざとらしい加工には絶対したくなかったので、納得できる仕上がりになるまでに2回サンプルを作っていただきました。特に裾やポケット口のダメージは、かなり満足のいく仕上がりになっています。

    ブルーとブラックで取扱ブランドを分けた理由は……(大瀧)

    ―今回はブルーとブラックのデニムによる2色展開ですが、全アイテムを全ブランドが扱うのでしょうか?

    鷹野:いえ、<ジャーナルスタンダード>と<ジャーナルスタンダード レリューム>がブルーデニム、<エディフィス>と<フォーワンセブン エディフィス>がブラックデニムになります。

    ―ということは、2色とも買いたい方は、2店舗に行かないといけないということですね。

    大瀧:はい。いつも<エディフィス>でお買い物をしてくださっているお客様が<ジャーナルスタンダード>へ行きブルーデニムをご購入され、またその逆も然りで。そうすることで、普段足を運ばれないお店へ行くことで、お客さま自身も新しい体験や発見をしていただけるのではないかと思っています。

    ―理想のカタチですね。ちなみにお二人が今回の501®を穿く場合、どのモデルをどのようにコーディネートされますか?

    鷹野:僕なら……ウエスト40インチのブルーデニムを選んで、トップスはシャツ、足元はビルケンのようなレザーサンダルを組み合わせますかね。元々レングスは短いですけど、さらに少しロールアップしても面白いかなと。

    大瀧:大人っぽく合わせるなら、ワンスサイズ上のウエストをブラックを選び、トップスはリネンのジャケットに白いTシャツを合わせ、足元はレザーシューズを選びますかね。もしくは今日着ているようなストライプのシャツを501®にタックインして、足元はローファーという感じでしょうか。

    ―では最後に今回のスペシャルな501®について一言お願いします。

    鷹野:同じ501®でもサイズが違うだけで、穿いた時の印象は別物ですし、スタイリングの雰囲気もかなり変わります。なのでまずは、このサイズレンジを実際に店頭で体験していただきたいですね。もちろんサイジングだけでなく、さりげないこだわりを多数落とし込んだベイクルーズ“らしい”仕上がりをぜひ楽しんでもらいたいです。

    大瀧:すでに多くの問い合わせをいただいているようで、少し安心しました(笑)。僕らならではの他にはない別注501®を取り入れて、コーディネートを楽しんでもらいたいです。ウエストサイズを変えるだけでコーデイネートの雰囲気も変わりますので。そして将来この501®が、次のヴィンテージとして注目される日が再び来たら、バイヤー冥利につきますね。