Lee Izumida,Christmas,and Gifts.
サンタクロースの正体をわかってしまった今でも、
この時期になると気持ちが高揚するのはなぜだろう。
街のイルミネーション、遠くから聴こえるクリスマスソング、足取りが軽やかな街行く人々…
理由は様々だが、いつにもなってもこの時期が好きであることは変わらない。
今回キービジュアルを手がけたリー イズミダさんにとってのクリスマスとは?
Photo_Wataru Kajiya(servicearea)
Interview & Text_Takashi Abe
――ホリデーシーズンのメインとなるのは、やはりクリスマスですが、リーさんならではのクリスマスの過ごし方ってありますか?
リー:実は、これといって何もしてないんです。クリスマスに限らず、お正月やバレンタイン、あとは自分の誕生日すらも自ら何かをするということはほとんどないですね。特にホリデーシーズンは年末ということもあり、仕事が立て込んでいるので、時間がなく…。ただ、この時期はクリスマスに関する依頼が多いので、作品制作を通して、季節感を感じるというのが、ここ数年は恒例化しています。
――予想外の答えでした。
リー:もちろんクリスマスが嫌いというわけではないですよ。この時期ならではの街の雰囲気だったり、街にいる人たちのソワソワした感じを見るのが好きです。街を歩きながら「あ、クリスマスかぁ」と。
――確かにこの時期はイルミネーションやどこからともなくクリスマスのBGMが聴こえたりしますよね。
リー:あの雰囲気は好きです。あとクリスマスだからというわけではないですが、年末ということで、家族や友人に贈り物をしています。お歳暮ではないですが、1年の感謝を込めて。
――どのような贈り物をすることが多いですか?
リー:それこそお歳暮のように、みんなに同じものというわけではなく、それぞれの人に合ったもの、喜んでくれそうなものを贈るようにしています。“あの人には何を贈ろう?”と考えている時間が好きなんです。
――贈られる相手はもちろんのこと、贈る側も幸せな気分になれるのは、ギフトならでは良さですね。
リー:そうですね。あとは時間があれば、友人と美味しいご飯を食べに行ったりもします。今北海道に住んでいるんですが、この時期は海の幸や冬ならではの野菜など、美味しい食材がたくさんあるので、美味しいご飯を食べながら、楽しい時間を過ごしています。あ、食べ物といえば、この時期はシュトレンをよく食べますね。
――シュトレンといえば、ドイツ発祥のクリスマス菓子ですよね。
リー:はい。クリスマスだから食べている、というわけではないんですが、大好きなお菓子なので、気づけば毎年12月に食べてますね。元々ちょっとずつスライスして食べるものですが、私の場合はゆっくり1ヶ月くらいかけて楽しんでます。
――今回制作していただいたビジュアルは、どんな想いで描かれたのでしょうか?
リー:先ほどもお話ししましたが、クリスマスの時期って浮き足立つというか、どこかワクワクするじゃないですか。それは人だけでなく、街の雰囲気も含めて。なので、どんな人が見ても、ひと目でクリスマスとわかるような作品にしました。そして、見てくれた人たちがこの時期ならではの楽しい気分になってくれたら嬉しいです。
リー イズミダ/1986年、北海道生まれ。アメリカ留学時に絵を学び、2019年より本格的に絵描きとしての活動をスタート。アクリル画の作品を中心に、看板や宣伝美術、ウインドウに用いられる絵や文字を描いている。
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